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2011年10月 5日 (水)

東京電力の発電と送電の分割論

このエントリはネッタイムス・ブログのアーカイブと言う事で、過去ネタなので時期や状況が違うのだが、宜しく。

東京電力を始めとして、日本の電力業界は大手電力会社による地域独占であり、競争原理が働いていない。
これは日本の電力は大手電力会社による発電と送電、小売り迄の一貫体制になっている為で、形ばかりの電力自由化によって、特定電気事業者(PPH)と言う新規事業者か誕生したのだが、送電網の使用料が高い為に電力業界の勢力図は変わらない。
競争を促す鍵となるのは、送配電網の利用料金を安くして新規事業者が使い易くする事だ。

その為には、電力会社の発電部門と送電部門を分けると言う配送電の分離がベストであり、日本では約10年前に経産省が提唱したのだが、大手電力会社の猛反発で頓挫している。
英国では「鉄の女」と呼ばれたサッチャー政権の1990年に、地域の国営電力を三つの発電会社と一つの送電会社に分割、民営化して、発電を自由化している。
英国でも既得権を守りたい電力業界の猛反発が有ったと言うのだが、鉄の女サッチャーがそれらの勢力を押さえ込んで、自由化に成功したのであり、サッチャーと電力業界の戦いに付いては、サッチャーが自伝に書いている様だな。

日本でも、東電の福島第一原発事故を切っ掛けにして、長年の地域独占を見直し、新規参入を促す仕組みを取り入れる方向。
3月の計画停電の際も、電力の小売業者である特定事業者は、東電が送電のインフラを握る為、販売網を絶たれた経緯がある。
更に新規事業者にとって障害になるのは、電力会社に払う送電線の賃借料は顧客に販売する電気料金の約2割を占める事だ。

これは東電等の大手電力会社が、これまで通り日本の電力業界を独占的に支配すると言う考えの元、新規事業者の参入を阻む為との指摘も有る訳だ。
枝野幸男官房長官は、玄葉光一郎国家戦略担当相(民主党政調会長)が、東電の発電、送電部門の分離等、事業形態の再編可能性に言及した事に付いて「選択肢としては十分、有り得る」と述べており、政府・与党内で大手電力会社による、地域独占体制の見直し機運が高まっている。

日本の電力会社の送配電分離は長年、議論が続く課題で有るのだが、欧州では前述した英国、ドイツやフランス等が90年代に入ってから相次いで配電と送電を分離しており、送配電インフラが整備済みの先進国ではメリットが大きいと言われている。
日本の電力業界の自由化に付いては、これから本格的な議論へと発展して行くと思われるが、福島第一原発事故による多額の損害賠償を抱える東電の問題も含めて、利用者が不利になる様な方向へは進んで欲しくないものだな。では。

【ネッタイムス・東坊京門・作】

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