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2012年1月19日 (木)

東京電力が非常用電源の未接続を放置

東京電力の福島第一原発事故は、東電や関係機関によるヒューマンエラーが幾重にも重なって起こった事故と言われているのだが、その一端を窺う事が出来る興味深い記事が、本日(1月19日)の産経新聞に有ったので以下に貼ってみる。

「原子炉データ送信装置、非常用電源未接続4カ月放置 事故時に機能せず」

東京電力福島第1原発の原子炉データを、国の原子炉監視システムに送信する装置の非常用電源が、事故の4カ月前に行った工事で取り外されたまま放置されていたことが18日、関係者への取材で分かった。
非常用電源が接続されていなかったため、東日本大震災による外部電源喪失で監視システムにデータを送信できず、事故状況の予測に生かすことができなかった。
非常用電源があれば地震後約2時間はデータを送信できた可能性が高い。監視システムの根幹にかかわる事態で、東電の危機意識の低さが改めて問われそうだ。

非常用電源が外れたままとなっていたのは「メディアコンバーター(MC)」と呼ばれる機器で、原子炉の温度や周辺の放射線量などを監視する「ERSS」と呼ばれるシステムにデータを送信する装置の一部。
MCが非常用電源の「無停電電源装置」に接続されておらず、地震により外部電源を喪失した昨年3月11日午後2時47分ごろにデータの送信が停止した。

関係者によると、平成22年11月に行われた設備更新工事で、MCからの電源ケーブルを作業員が誤って別の機器に接続。
東電は同月、ミスに気づき、ケーブルを非常用電源につなぎ直そうとしたが、ケーブルの長さが足りず断念。未接続のまま放置したという。

ERSSを所管する経済産業省原子力安全・保安院は「非常用電源が接続されていればデータが受け取れた」と認めており、本震から余震で国の通信網がダウンする3月11日午後4時43分ごろまでの約2時間、本震直後のデータを生かすことができた可能性が高い。
ERSSのデータを基に放射性物質の拡散を予測するシステム「SPEEDI」にも活用できなかった。

東電は、放置していた理由を「電源ケーブルをしなければいけないという認識はあったが、3月11日までにつなげなかった。完全に忘れていたわけではない」と説明。
一方、保安院は「なぜ長いケーブルに取り換えなかったのか」と、東電の対応を疑問視している。

政府の事故調査・検証委員会は昨年12月に公表した中間報告で、MCについて「非常用電源やバッテリーが備え付けられていなかったため、装置が停止したと考えられる」としているが、非常用電源の不備ではなく、未接続が原因と判明したことで、今後問題視される可能性もある。

「ERSS」とは、チェルノブイリ原発事故などを受け、原子力事故が起きた際の国の対応を迅速化する目的で導入されたシステム。
全原発の原子炉の圧力や周辺の放射線量などの状況を予測することなどができる。
これまでに国が155億円以上を投じ開発・運用してきた。昨年12月末には、24時間以上にわたってデータが表示されなくなるトラブルがあった。

以上が産経新聞の記事なのだが、これに付いて東電の松本純一原子力立地本部長代理は19日、不備を認めた上で「データを送る装置に予備の電源を接続する事は自主的に提案したが、結果的に接続が上手く行かず、そのままにしてしまった。原子力安全保安院と工事の時期を調整していたが、何時までに工事をしなければならないのか、約束が出来ていなかった。緊急性が高い工事と言う認識は無かった」と述べている。

経済産業省の原子力安全保安院の森山善範原子力災害対策監は「今後、必要な情報が送れない事態にならない様に全国の原発に付いて、非常用電源の設置の徹底や伝送経路の多重化等を図りたい」と語った。
東電は「保安院と工事の時期を調整していたが、何時までに工事をしなければならないのか、約束が出来ていなかった。」と言っているのだが、今回のみならず保安院の指導力や管理、監督が甘いと感じるのは私だけでは無い筈だ。

福島第一原発事故が発生して以降、規制当局である原子力安全保安院が、原発現場で働く原子力保安検査官用の防護服や全面マスク、アラーム付きデジタル線量計等の被曝対策装備を全て、東電に無償で提供させていた事も発覚している。
被曝対策を含め東電の原発事故対応を厳しく指導する立場に有る規制当局が、装備品を電力会社に依存している事は癒着以外の何物でも無い。

また、経産省から東電への天下りや、保安院の広報担当だった「ヅラの西やん」こと西山英彦の娘が東電社員の様に、身内が東電に関わっている場合も有る。
これらは由々しき問題であり、今後、改善せねばならないだろう。
最後に一言、「保安院全員アホ」反対から読んでも「ほあんいんぜんいんあほ」では。

【ネッタイムス・東坊京門・作】

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