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2012年7月 7日 (土)

国会の事故調の最終報告書と報道

東京電力の福島第一(福一)原発事故に関し、国会が設置した事故調査委員会(事故調、黒川清委員長)は5日、「事故は自然災害では無く明らかに人災だった。政府、規制当局、東電は人々の命と社会を守ると言う責任感が欠如していた」と言う内容の最終報告書を纏めた。

報告書にある「原発事故は自然災害では無く明らかに人災」と言う文言を見て思うのは、当ブログだけで無く、様々な媒体でも言われて来た事なので、何を今更って感じなのだが、国会の事故調が報告書と言う形で、原発事故は人災だと正式に認定した訳だ。

それはそれで意義深い事なのだが、私が気になったのは、昨年12月26日に政府の事故調査・検証委員会(事故調、畑村洋太郎委員長)が中間報告を纏めた際、それを報じた27日の朝刊に比べ、今回の国会の事故調による最終報告書を報じる記事の扱いが小さかった事である。

前にも何度か書いたが、私は「日本経済新聞」「産経新聞」「地方紙」「スポーツ新聞」を読める環境にあり、それらを読み比べる事により、各新聞社の思想信条や報道姿勢を客観的に見る様にしている。
その私が見る限り、先述した政府の事故調の記事と、今回の国会の記事を比べると扱いが小さく感じる。

あくまでも私個人のイメージや見方なので、他の方の見方とは違うかも知れないが、1面の配置やスペースだけを見ても明らかに違いがある。
1面を見比べると、左巻きの地方紙はメインで扱っているので大きい方だが、日経新聞(西日本、14版)のメインは欧州の利下げ記事、産経新聞(西日本、13版)のメインは将棋の羽生善治がタイトル通算81期を記録したと言う記事。

日本の空と海と大地に放射性物質を撒き散らした、あれだけの原発事故の記事と、欧州の利下げや羽生の偉業とは、どちらが重要な記事かは、言わずもがなだと思うけどね。
以前、新聞協会の提灯記事か何かで、新聞は事件や事故を掘り下げて扱います。とか云々と言うのを見た事があるのだが、チャンチャラ可笑しいね、とんだお笑い草だよ。

福一の原発事故に関する事故調の最終報告書と言う、こんな重要な記事の扱いが小さいなんざ、日本の新聞社として恥ずかしく無いのかね?。
当ブログは、国会の事故調の最終報告書に関して、ネットの記事とか、新聞の朝刊とかを色々読んでからエントリを書こうと思っていたが、朝刊1面を見て、虚脱感と言うか何とも言えない重たい気分となって、エントリを書く気力を失ったもんだ。

まぁ、国会の事故調の最終報告書は約640ページも有る物だから、各新聞社はそれらの情報を精査したり分析している途中なのかは知らないが、余りにも軽い内容ではないかな?。
勿論、1面以外にも記事を書いているけど、今回の最終報告書は政府の事故調や民間の事故調査委員会に比べ、地震と津波対策の不備や、政府、関係機関、東電の責任に関して、厳しく突いた記述が有るにも拘わらず、そこら辺りを追及する姿勢が弱いのではないか?。

今回の事故調が最終報告書を提出したと言う絶好の機会に、福一の原発事故の原因究明や責任追及を行わないで、何時、遣るんだ?。
マスコミは常日頃、国の政(まつりごと)を監視する第四の権力だとか、社会の木鐸だとか偉そうに言っている癖に、こんな重要な事に腰が退けた様な記事を書いてて、どうすんの?。

国会の事故調の最終報告書にしても、その報告書の内容が正しいのかどうかを検証しなければならない。
例えば、周辺住民の避難に活用する為に、巨額の費用を掛けて運用されている緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)に付いて、事故調は「初動の避難指示に活用する事は困難」としている。

しかし、である。放射性物質の飛散方向を予測する事で、避難指示に役立てる事が出来た筈だとする、これ迄の指摘を無視する様な意見であり、SPEEDIや他の拡散予測システムの存在そのものを否定する事になるのではないか?。
事故調は、更に「避難区域の設定の根拠とする事が出来る正確性は無い」とも言っているのだが、SPEEDIの情報は避難誘導に関して一つの目安となる事は明らかであり、事故調の見識には大きな疑問符が付くだろう。

それらを精査し検証するのも新聞社を始めとする各メディアの仕事だと思うのだが、まぁ、各メディアからすれば、「そんな直ぐには出来ないよ!」と言う事になるだろうから、今後の報道に期待しときます(笑)。では。

【ネッタイムス・東坊京門・作】

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